アネモネ

 

限りない沈黙。寂寞とした心。
存在とは冷たい棺の影なのか?
そして何処までも続く墓標は生きる道標なのか?

死が安らぎならば生きる意味を敢えて聞こう、
美しい赤い花よ。

「キミが示すその答えはきっと正しく、そして何よりも強いものなのかもしれない。」

絶望と虚無と孤独からの解放。
判っている…。真理は答えとは違う。
けれどそれで総てを忘れられるのなら、それもいいだろう。

死を望んだ瞬間に人間は変わる。
その命を糧にして。

戻るべき場所に帰ろう。
優しい闇の温もりに包まれて。

「ああ、何て心地いいのだろう。でも何か、何かが違う。この違和感は…。」
「でもそれでいてこの安らぎよりも、それがもっと大切なような…。」
「若しかしたら、オレはその答えをずっと捜し続けていたのかもしれない。」

『否、オレは初めからその答えを知っていながら、それから逃げていただけさ…。』

 

死の恍惚よりも輝いてるあの光を目指して、
生きている意味の答えを見付けられるその日まで、歩いていこう。
アネモネの咲くこの道を。
人間としての弱さを、醜さを踏み越えながら。

「ああ、オレは見付けたんだ。オレはあの輝く光をやっと見付ける事ができたんだ。」
「もう苦しみや悲しみからも逃げたりしない。」
「それさえも今は生きる喜びとして、オレは感じる事ができるのだから。」
「もう迷わない。オレはあの光を目指して唯、前へ前へと生きてい